なぜ?オバマ氏の広島訪問は尚早と外務次官が米大使に伝達

2009年11月に、オバマ米国大統領は初来日のとき、広島への訪問を模索していたが、当時の日本政府外務省は、「時期尚早」と否定的な考えをアメリカ政府に伝えていたという。これはウイキリークスが公開した公電によるものであるが、日本国内ではこれを大至急明らかにする必要がある。

特に広島・長崎の原爆についての詳細な記録にしても、伏せられている事実が余りにも多すぎるのは、実はすべてがこうした実態が背景に存在している。


オバマ氏の広島訪問は尚早 外務次官、米大使に伝達
ウィキリークスの外交公電

2011.9.26 18:08 (サンケイ新聞

 オバマ米大統領の2009年11月の初来日に先立ち、当時の藪中三十二外務事務次官がルース駐日米大使に対し、オバマ氏が第2次大戦中の原爆投下を謝罪するために被爆地の広島を訪問することに否定的な姿勢を示した上で、謝罪を目的としない訪問自体も「時期尚早」との考えを伝えていたことが26日、内部告発サイト「ウィキリークス」が公開した米外交公電で明らかになった。

 同年4月のプラハでの演説で「核兵器なき世界」を掲げたオバマ氏の初来日に向け、広島、長崎両市などでは当時、被爆地訪問の期待が高まっていた。日本政府は一貫して「米政府の判断」との立場を示していたが、公電が事実なら、訪問を控えるよう暗に働き掛けていたことになる。

 藪中氏の発言の真意について公電では言及がないが、米国の「核の傘」に守られている日本で反核感情が過度に広がらないよう懸念した可能性もある。(共同)