2009年に多数の軍事衝突の予感がする・・・・・・・

2009年、世界で何が起きるのか?1927年の世界金融恐慌は、経済に行き詰まり植民地をもてなかったドイツ、イタリア、日本と、膨大な生産力と植民地を持っていてそれで金融危機をきり抜けようとしたイギリスやアメリカなどとの一騎打ちとなった。第二次世界大戦である。

戦争は深刻な経済対立から常に発生している。私は、今回の世界経済の悪化から、世界の至る所で、政治不安は高まり、局地で深刻な軍事衝突が起きていき、それが軍事産業をますます拡大をしていくことを深く恐れている。それが破局をもたらすのだ。

その始まりはおそらくパレスチナのガザだろう。なぜならこの1月に発足するオバマ政権は、副大統領、首席補佐官など親イスラエル路線を突っ走る権力者たちで、ネオコン以上に強固に構成されていて、一見中東平和路線を歩むように見えながら、実はブッシュ政権と綿密な引継ぎをしながら親スラエル路線を歩むからである。
パレスチナはそのため、見てみぬふりをする政権によって、甚大な戦火に見舞われるのである。そのためガザでは、かってなかったような凄絶な戦闘が起きるが、ハマス軍団の力はほとんどないので、イスラエルの一方的な勝利に終わるのが目に見えている。ガザの一般市民の戦死者や負傷者は実に膨大で、この戦火の恨みは後々イスラエルそのものに存亡の危機をもたらすのではないかと思える。その恨みはファタハにも襲い掛かる。

人間の文明とは、怨恨「ルサンチマン」の曼荼羅で出来ている。その色は、人間の欲求を表すもので、国旗のように赤く、白く、黒く、そして青と緑なのである。

そして引き続いて始まるのがパキスタンとインドの軍事衝突かもしれない。ムンバイのテロに加え、宗教対立や不況の直撃によって両国には相互の不満と憎しみが満ち満ちている。それを戦争という手段で解決できるというような幻想が、両国で振り撒かれたとき状況は最悪な事態を迎える。両国はまだ使用したことのない核爆弾を保有しているだけに、想像を絶する凄惨な事態が起きるかも知れない。これは対岸の火事ではない。

つまりパキスタンの政権が弱体化しているので、核ボタンが軍部の強硬派に抑えられると、本格的なパキスタンへのアメリカ軍の侵攻が始まるではないか。アフガニスタンへの軍隊ではなく、パキスタンに向かっているのである。つまり核問題は、パキスタン・インド間だけに終わらない。


米国、ロシア、中国という経済危機にしても、果たして軍事的衝突を孕まずに切り抜けることができるか?その知恵を人間が果たして有しているのか? 過去、第一次大戦でも、第二次大戦でもそれだけの知恵も力も人間は持っていなかった。その結果、数千万人の人々が殺され、原爆は投下され、焦土と化した世界・・・

今人間は、経済的な危機の中で、再び平和的な生き方が問われている。国連の役割?残念ながら国連はまだ実体ではない。お飾りに過ぎない。