ギャンブル的資本主義は、花火のように爆発する。

異端の大経済学者と言われ、今注目を浴びているーラビ・バトラ氏(インド出身 経済学博士 サザン・メソジスト大学教授) は、1987年に発行した著書「1990年の大恐慌」の中で今の時代を予言していた。

「どんなに遅くとも2000年までに共産主義は断末魔の苦しい革命を経て崩壊し、2010年までに資本主義は崩壊する。彼のこの予測は『経済60年周期説』に基づくものであるが、「貧富の格差が拡大する社会はまともではない。資本主義は美味しい果実を食べ過ぎたのである。」 と述べ、さらに「原油価格は投機バブルによって 1バレル=100ドルを超えるだろう。

しかしその後この『原油バブル』は崩壊する。」 また「世界同時大恐慌アメリカ住宅バブル・原油バブルの2つの投機バブルのW崩壊から始まるだろう。NYダウは大暴落するだろう。搾取的資本主義は花火のように爆発する。それにより『貨幣による支配』は終了する。」と彼は大胆にもこのようなことを書いているが、10年ぐらいの時間差があるだけであと、すべての指摘は当たっている。

インド出身のバトラ氏は、ヒンズー教徒で一日に4時間は瞑想するという。時代の予兆や不安を早くから指摘する人は、稀に世界に存在するんですが、誰もあとになってわかるのです。

もちろん時代はいつも悲観的な要素と楽観的な要素が交互に、あるいは激しく統合されて動いていくのですが、この頃は、なにか人間の文明や世界が完全に行き詰まってきたような感じがするのです。それはもちろん齢を重ねてきたというのもありますが、それ以上に人間の行き詰まりを感じるのです。アメリカのギャンブル的資本主義の行き詰った形が出てきたのでしょう。しかも石油欲しさのためにイラク戦争を始めたツケなどが重たく経済に圧し掛かっているのです。

こうした人間の状態を、できたらおもしろい寓話で表現したいなと思いながら、昨日は一日中いろいろ考えながら過ごしていました。