「コンクリートから人へ」が、「コンクリートからコンクリートへ」に戻った日本の政治

「マニュフェストとは破るものと見つけたり」これは民主党に与えられた2011年の造語大賞である。そして政権が掲げたスローガンの「コンクリートから人へ」は、「コンクリートからコンクリートへ」に戻ったにすぎなかった。

民主党とは、結局誰しもが予想していたように、自民党の別働隊の存在で、ただ権力を奪取したい輩が集まって作ったなにものでもなかった。そこには人間的な理念も、野田の言うような「心」も全く存在していない。2012年、民主党は、誰がどのように手立てしようと、木っ端微塵に崩壊するだろうが・・・・どうしてこのような政権に日本人はいつも期待し、裏切られ、騙されるのであろうか?

民主党がマニュフェストに掲げ、国民の目前で実現したものはなにひとつない。これだけ理想と現実がかけ離れた政党も珍しい。民主党は、票を伸ばすためならば、なんでも約束しようとしたのだろう。民主党マニフェストを捨てたのは国民に対する背信行為だという意見が、民主党内にあるが、これは直ちに解散総選挙解散を意味している。

鳩山前首相は一昨年の総選挙で、「普天間基地は、最低でも(沖縄)県外へ」と強調したが、実際に政権の座に居座ると、昨年5月には、「普天間基地辺野古周辺」よ政府方針を閣議決定している。すべてがこのような姿勢だった。

公務員改革にしても、 八ッ場ダムにしても 、子ども手当にしても、尖閣列島の問題にしても、彼らは、ズブの素人集団であるだけに、3.11の危機と同様、なにひとつ拍手喝采をできる政治を行わなかった。行えなかった。2011年の終わりに、彼らには「政治現場におけるSPEEDI]という 緊急時迅速政治影響予測ネットワークシステムを贈呈したい。

要するに民主党とは能力の欠如した集団であった。3.11に際しても、なにかをやろうとしたのはわかるが、彼らは明確なビジョンも、それに必要な政治やスキルをなにひとつ持ち合わせていなかったからなにも出来なかった。ただ大臣のポストを渇望しただけの政権は、津波原発被災をただただテレビで眺めるよりしかたがなかったのだ。イラ菅だけの言葉が、官邸に響き渡っていたのは、国民のだれもが知っている。

蓮舫や枝野など、どれだけ表面的には国民の前で、カッコよく振舞ってきたことか。しかし現実政治の場で、なにひとつ彼らは実現していないし、しようともしていない。


このような状況の中で、2012年、再び日本は、巨大な大地震に遭遇することになるかも知れない。過去の歴史は明確にそれを示している。