良心を持たない御用学者によって国民は滅ぶ!人間の生き方について

3.11の原発事故以来、東電の隠蔽をもとに、炉心の溶融の事実は、すべて国民に隠し危険性を伝えずにやってきたその結果が今、次々と現われてきている。事故後に戸外で蓄えてあった稲わらを食べ放射能汚染された肉牛が全国で消費されていることが発覚し、現在大騒ぎとなっている。これからはもっと恐ろしい事実が浮かび上がってくるだろう。

しかし、今でもなお、農林省、厚生省、文科省などは、都道府県とともに厳格な放射能セシウムの管理や調査を行っておらず、現在は被曝の動植物だけでなく子どもや大人に体内被曝という大きな被害が想像を超えて広がっている。三陸沖の魚介類についても、被曝の管理が厳密に行われているとは誰も考えてはいない。現在、次々とカツオの水揚げが続いているが、放射能調査は厳格に行っておかないと、必ずその結果が追ってくる。要するにほったらかしの放射能国家では、そのつけが国民に必ず回されるのである。

汚染された牛や豚の肉を食べれば、それは体内被曝となるが、そうしたこともすべてを知っていて、牛や豚を出荷させている農協団体や地方自治体の関係者に対して、農林省も厚生省はなにを指示しているのか?日本が最大の危機にあるとき、農林省とか厚生省の意味と役割とはなにか?管首相も、なんの具体的な見取り図も示さず、自然エネルギー社会の創出だけを唱えるのではなく、国民を説得できる方向性を敢然と示さなければならない。そして現実の放射能被災から国民を守る万全の指示をしなかった責任は極めて大きい。


そうした中でも、とりわけ問題としなければいけないのは、日本の東大や東工大などに巣くっている多くの御用学者たちの存在である。今朝もNHKで東大名誉教授の唐木英明氏が、放射能に汚染された稲わらについて「無責任な発言」を行っているが、彼らは反省することがない。厚顔といってもこれほどの厚顔はない。悪智慧に長けているのである。なぜ3.11の時点で、国民が対処する具体的な方法を指示できなかったのか?

彼らは良心というものをもたず、自らの利権だけを追い求めている存在であるる。彼らは、被災地での子どもや妊婦などの立場には立たず、大会社や政府だけを弁護し、国民を真実とは遠いところに置くのを常としている。彼らの脳裏には国民の健康などの言葉は一切ない。

唐木氏は「食品に含まれる化学物質などは『絶対に』健康被害が出ないほど厳しいところに基準値を設定している。放射性物質についても同様だ。厳しい決め方をしているのは、この値がリスク管理の目標値で、努力目標の性格を持っているため」、そして「私たちは宇宙からの放射線など天然の放射線を浴びている。だから放射線量をゼロにできないし、その必要もない。食品中の放射性物質についても1日摂取許容量に該当する量(数値)があるはずだが、それがはっきりしないため、極めて厳しい値になっている」と説明するだけで炉心の溶融にいたっても、「なんら健康に害はない」と説明してきた。

彼らが憂えるのは、常に、東電などから依頼された自らの権益を得ることだけを考えることである。徹底して原発会社や政府の利益を擁護する立場から発言することであるが、こうした学者たちによって、戦争中にも多くの若者たちが玉砕していったのは、事実である。

学者は良心をもたなければならない。学者は無責任な評論家ではない。その時の世論をなんの事実もなしに誘導して、平気で憶測で物を言って、国民世論を窮地に立たせる専門家であってはならない。福島原発の事故後から「ただちに影響はありません」と官房長官が繰り返していた背景には、こうした学者たちの見解がもとになって行われている。


現在、福島の牛が、3.11後の汚染された稲わらを食べて汚染され、その肉が全国に出荷されて大騒ぎとなっているのは、実にこうした御用学者たちが果たしたすべての発言である。今後も被曝は続いていく深刻な状況にあるとき、こうした汚染についての責任は、すべての彼らの発言をもとにして、こうした御用学者の責任と罪悪について厳密な調査が必要である。


牛84頭新たに汚染の疑い 
福島県、餌からセシウム
2011年7月16日 (東京新聞

 福島県は16日、新たに同県郡山市喜多方市、相馬市の肉用牛農家計5戸で、放射性セシウムを含む稲わらを牛に与えていたことが県の立ち入り調査で判明したと発表した。すでに肉牛84頭が宮城、福島、山形、埼玉、東京の1都4県の食肉処理場に出荷され、流通しているといい、厚生労働省福島県は関係自治体に流通状況の確認を緊急要請した。

 福島県によると、郡山市の農家に残っていた稲わらからは、1キログラム当たり50万ベクレルのセシウムが検出された。水分量を補正して計算すると国が定めた暫定基準値の約378倍になる。

(共同)